南洋真珠とはどんな真珠?



宝石の中で唯一有機物を原素として持っている真珠ですが、
真珠も専門的には母貝(真珠を形成する母体となる貝) によってできる真珠が
異なり市場も差別化されています。
日本では真珠といえばおおよそアコヤガイを 母貝とするアコヤ真珠をさします。
貝殻は殻高6〜8センチ前後(捜核母貝サイズ)形成される真珠は 2ミリから11ミリ、
量産サイズは6〜8ミリが主です。 それにくらべ南洋真珠はシロチョウガイを母貝とします。
貝殻は殻高12〜15センチ前後(捜核母貝サイズ)形成される真珠は
9ミリから20ミリ量産サイズは10〜13ミリが主です。
(以前にくらべるとサイズがやや小さくなってます。
以前は11ミリ以上を南洋珠としていました。) クロチョウガイはこの2種の中間サイズぐらいですが
いわゆる黒真珠を形成します。
クロチョウガイは沖縄などインド洋から南太平洋のものと、
ミクロネシアタヒチ産のものと2種類あり 明らかに外観からも違いがわかる亜種とされています。
現在真珠製品として一般に市場で見られるものを分類すると、

   1 アコヤガイ    2 イケチョウガイ    3 マベ    4 クロチョウガイ    5 シロチョウガイ 

の5種類になります。
もっとも真珠を形成することのできる母貝は30種類以上にも及びますが、
市場で量産されているものは上記5種が代表種です。
(淡水真珠を産する母貝は、 イケチョウガイのほかにも、カワシンジュガイ
ドブガイなどがあり種類が多いので、
代表種としてイケチョウガイをあげました) イケチョウガイのみが淡水産で他はすべて海産です。
キズのない南洋真珠は非常に貴重なのです。
南洋真珠のように大きな真珠は、 比較的養殖に時間がかかります。
養殖期間が長いということはそれだけ 偶発的要素が増えるので、
天然キズ、形の崩れ、濁りなどの可能性が高まります。
中には途中で真珠の生成に 失敗する貝も出てくる中、
数々の困難を乗り越えて出来上がった真珠の中で、
形が綺麗な丸で、なおかつキズが少なく、 濁りの少ない真珠に仕上がっているのは ごく一部です。
そんな一握りの真珠の中から、 自然のままのゴールド(ナチュラルゴールド)の真珠を
取り揃えるのは、 どれだけの奇跡が重なった結果なのか 想像も及ばないくらいです。
色や形、そしてキズの少なさまでも、 『自然』に対してオーダーできる贅沢を心ゆくまでお楽しみ頂ける、
南洋真珠とはそんな逸品です。
南洋真珠の魅力とは? 蝶真珠は、オーストラリアやインドネシアなどの暖かい海を
主産地とすることから「南洋真珠」ともいわれます。
母貝の白蝶貝は最大で体調30cmにも及び、 大粒の真珠が採れます。
さらに、海の暖かさから真珠層の成長が早く、 また養殖期間も長いため、
かなりまきの厚い珠が採れるのが一般的です。
この大きさからくる華やかさと、まきの厚さからくる重厚で格調の高いイメージが、
白蝶真珠の一番の魅力といえるでしょう。 2.南洋真珠養殖の過程 養殖の過程をご紹介します。
もし、あなたが今年から南洋真珠の養殖事業を始めようと思われるなら、
真珠ができるまでにどれ位期間が掛かるのか、
それぞれのプロセス毎に(括弧)の中に年月を示しておきます。
いかに気の長い事業かご理解頂けると思います。

a. 人工採苗・・・天然の白蝶貝を研究室のプールの中で掛け合わせて稚貝をつくります。(1997年8月)

b. 稚貝育成・・・栄養、健康管理を行い、肉眼で確認できる大きさまで育てます。

c. 稚貝沖出し・・稚貝を研究室のプールから海に出します。沖出し後、
  貝が5cm位になるまで乳幼児と同じく死亡率が高く、時には全滅ということもあります。
  (1997年10月)

d. 稚貝分散・・・稚貝の成長に従い収容しているネットの数を増やしていきます。

e. 稚貝剥離・・・成長のいい貝だけを選別し、冒頭の写真のようにネットに整理して収容します。
  (1998年2月)

f. 母貝育成・・・この頃から母貝と呼ばれるようになります。
  寄生虫や海草などが付着して成長を阻害しないように定期的に貝掃除を行います。
  一ヶ月に平均して1cm位成長して行きますので、貝の大きさに応じたネットに交換していきます。
  多少潮の流れがある場所の方がどんどん成長します。

g. 抑制作業・・・貝も12cm以上に成長し、真珠を抱かせる手術に備えるため、
  静かな入り江に移したりネットにカバーを掛けて潮が直接当たらないようにして、
  貝の活動を抑え眠ったような状態にします。(1999年3月)

h. 挿核手術・・・貝を海から引き上げ、真円な真珠を作るためのドブ貝と言われる貝の貝殻から
  成形した球形の核と、真珠層を核の周りに形成させるための細胞片を一緒に母貝に手術挿入し、
  海に戻します。(1999年4月)

i. 転倒作業・・・真円でキズのない真珠を作るためには、核が貝の体内で適当な位置に留まることが
  ポイントです。そのため、挿核手術後、転倒籠に入れて貝を何度か転倒して核の位置が
  定まるまで調整します。

j. 玄貝沖出し・・挿核手術を終えた貝を玄貝(くろがい)と呼びます。
  手術後の回復状況を見ながら、再度、沖出しします。

k. 玄貝育成・・・貝掃除、ネット交換を定期的に行こないます。

l. 浜揚げ・・・・真珠の採取のことを浜揚げと呼びます。9〜15mmの南洋真珠が出来上がります。
  しかし、養殖の期間中の海の状況、養殖の方法が悪ければ歩留まり50%以下ということもあります。
  (2000年10月) 浜揚げ後、真珠を取り出した貝に、再度、挿核をする場合があります、
  それを直入と呼びます。

3. 南洋真珠の種類、品質 南洋真珠の種類には白蝶真珠、黒蝶真珠があり、
  白蝶真珠はインドネシア、オーストラリアで、黒蝶真珠はタヒチで養殖されています。
  インドネシアで生産される白蝶真珠の品質(属性)を分類してみましょう。
  サイズ、形、色、テリ、巻き、キズという6つの属性の組み合わせにより品質が決定されます。
  価格は、品質により規定されますが、卸売り市場での相場で上下します。
  サイズ 9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm
  その他の属性が同じであればサイズが大きいほど生産するのが難しく価格も高くなります。
  さらに小さなサイズでは、ケシという、核の代わりに異物の周りに真珠層が巻いてできた
  真珠もあります。
  さらに大きなサイズでは、直入という方法で15mmを超える真珠を作ることも可能です。
  形 ラウンド:真円 オーバル:均整のとれた楕円形 ドロップ:月の涙といわれる形
  ボタン:真円を少し押しつぶした形 サークル:周囲に直線的な筋の入った、コマのような形
  バロック:動物など何かにたとえることができるような個性的な形 色 シルバーピンク、ゴールド、
  シルバー、シルバーグレー、クリームピンク、イエローがあり、好みの問題です。
  テリ 南洋真珠表面の境面性、真珠層の均一性に起因し、視覚的判断でテリ、中テリ、
  ボケと大まかに分類されます。
  巻き 真珠層の厚さに起因し、深みや重量感といった視覚的判断で良し悪しが決定されます。
  キズ 自然の産物ですので、人の顔の表面と同じように、多かれ少なかれ、必ず、
  どこかにキズがあります。その度合いで良し悪しが決定されます。


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